2024.4.11
デザイン
2024年04月18日
2024.4.11
デザイン
さまざまな用途でチラシやポスター、WEBサイトなど、デザインを発注する機会も多いのではないでしょうか。
デザイナーへ依頼することで質の高いデザインができるのはもちろんのこと、あなたの時間を別の業務に使うことができます。でも、
・デザインの知識がないから想い通りに伝えられているか不安。
・デザインへのフィードバックの方法がわからない。
・連絡のやり取りに時間がかかってしまい、スケジュールがギリギリになってしまう。
という経験をした方も多いのでははないでしょうか。
ここではデザイン制作会社の視点から、デザイン発注の流れとポイントをお伝えします。
目次 [閉じる]
まずは、デザイン発注から納品までの全体の流れを把握しましょう。細かな進め方はプロジェクトごとで違いがありますが、大きな流れは同じです。
スケジュールや概要などの基本事項を伝え、制作依頼をする。
ターゲットや目的など、概要よりも詳細な情報を伝え、デザイナーへ発注をする。
デザインが上がってきたら、確認とフィードバックを繰り返して完成させていく。
フィードバックが完了したら、必要な形式で納品してもらう。
納品方法はプロジェクトによって様々です。
例えば…
初めざっくりでもいいので、全体の流れを把握することが大切です。全体を把握することで、わからないことへの焦りや不安が軽減され、心に余裕を持って進めることができますよ。
では実際にデザインを依頼する際、どのような点に気をつければ良いのか、事前に準備しておくべき基本事項やポイントについてお伝えします。
納品期日から逆算して全体のスケジュールを考えましょう。
デザイン制作は、1度のデザイン提出で完成することはあまりありません。何度も修正を繰り返してようやく完成します。
アイデアを考えるのにも時間が必要ですし、確認をするのにも時間が必要です。納品間近になってきたら、社内での確認でさらに多くの時間が必要になるかもしれません。
ギリギリのスケジュールにしてしまい、デザインのブラッシュアップを諦めなければいけない、となるのは避けたいですよね。そのためにも、制作と確認でそれぞれ5営業日くらい時間をとり、余裕のあるスケジュールを組むようにしましょう。
依頼をする上で必要となってくるのが予算の提示です。
デザイン業界は明確な単価基準がありません。というのも、会社規模や制作量、掲載媒体によって価格は大きく変動します。
詳細な金額は納品後に決まることが多いですが、依頼する際に金額感を提示しておくことで、双方での共通の認識をもつことができ、請求時のトラブルを避けられるかもしれません。
ターゲット、目的、掲載媒体、納品形式を決めておきましょう。
一言にデザイン制作といっても、ターゲット、目的、掲載媒体などによって見せ方は変わっていきます。デザイナーによっては、得意としているジャンルや専門的な知識があるかもしれません。
そして、意外と見落としてしまうのが納品形式です。媒体によって異なりますが、ガイドラインや形式の指定がある場合は必ず伝えましょう。納品間近になってから伝えると、構造から変更しないといけない!ということにもなりかねません。
最初の依頼で詳細まで伝える必要はありませんが、概要としてターゲット、目的、掲載媒体、納品形式を伝え、詳細は聞かれたら答えられるようにしておくとベストです。
概要は依頼の際に決まっていることが理想ではありますが、どうしても決められないという場合は、双方で話し合いながら決めていくことも一つのやり方です。
ただし、全てお任せとなるとデザイナーも困ってしまうので、「何を伝えるためのデザインか?」ということは自分の言葉で伝えられるようにしておきましょう。
次のステップは、デザイナーへ発注をする時の必要情報の整理です。情報の整理ができていないと、どんなに素敵なアイデアも表現することが難しくなってしまいます。
具体的にどんな情報が必要なのか、その事前準備についても詳しくみていきましょう。
ターゲットは具体的であればあるほど、デザインの訴求力が高まります。
具体的に決めるのが難しいという場合は、ターゲットになりそうな知人を1人思い浮かべて、その人の特徴を書き出してみると考えやすいですよ。
発注するデザインによってどのような効果をもたらしたいのか、考えましょう。
集客をしたいのか、ブランドイメージを向上させたいのか、販売促進に繋げたいのか、目的によってデザイン方法が大きく変わっていきます。
また、掲載する媒体によってもデザインが与える効果が異なります。デザインの目的とその目的に合う掲載媒体を明確にしておきましょう。
イメージ画は言葉だけの場合よりも、解像度の高いイメージを伝えることができます。
ここでのイメージは、完璧である必要はありません。Webの画像や雑誌の切り抜き、自分で描いたラフ画など、イメージが伝えられれば何でもOKです。ただし、1つだけではなく複数のイメージを用意しましょう。イメージの掛け合わせが、デザイナーの創造性を広げてくれます。
さらに、どの部分が良いと感じたのか、言葉でも伝えられるようにしておきましょう。「ここの色味が可愛い」「この形が都会的でかっこいい」など感覚的なことでも大丈夫です。イメージが共有できていれば、ゴールまでのスピードや完成度が変わってきますよ。
大切なことは、情報を整理して優先順位を決めること。
あなたの言葉一つ一つが、デザイナーへのキーワードです。言葉が溢れかえってしまうと、必要な情報の見落としや、デザイナーの創造性を抑えてしまうかもしれません。
どうしてもイメージが探せない!という場合は、デザイナー自身の実績集を見せてもらうのも一つの方法です。そこからあなたのイメージに近いものを何個か選んで伝えてみましょう。デザイナーから提案してくれる事があるかもしれません。
デザインが上がってきたら、まずは以下のポイントを確認してみましょう。
これらをチェックして、フィードバックを伝えていきます。
どうしてそのデザインにしたのか、読み取りが難しい場合はデザイナーに直接聞いてみるのがオススメです。
デザインの背景にはデザイナーの想いが込められています。その想いとあなたが感じた想いが同じか、という観点からフィードバックを行なってみてもいいかもしれません。
フィードバックを繰り返すことがクリエイティブです。デザイン業界では当然の工程なので、気負わずどんどんフィードバックをしましょう。
とはいえ、伝え方には注意が必要です。まずは、ポジティブなフィードバックをします。その後で、改善して欲しい部分を素直に指摘しましょう。
具体的に改善案を伝えられる場合は良いのですが、具体的な改善案はわからないけれど、なんだか違和感がある!という場合は、「この文字が読みづらい」「余白が気になる」「ごちゃごちゃしている」など、あなたがどんな違和感を感じているか伝えてみましょう。そのキーワードでデザイナーの創造性はより一層広がります。
デザインの知識がないのにデザインのフィードバックをするのは気が引ける。と感じる方もいるかもしれません。ですが、プロジェクトのターゲットも、デザインの知識がない人々ではないでしょうか。あなたの率直な感覚は、ターゲットの感覚に近いとも言えます。ですので、気負わずに素直なフィードバックを心がけましょう。